「Be Free」に生きるという選択 YUUKA FITNESSが教えてくれる、“地球と自分に優しい暮らし”のつくりかた

心と体、暮らしを無理なく整える。自然と調和した“健康的ライフスタイル”とは?

都会を離れ、山の中へ、Yuukaさんが見つけた“本当の健康”のあり方

「地球と自分にもっとも優しい」暮らしを実現するために、さまざまな「フリーフロム」に取り組む人々、“フリーフロマー”がいます。

今回は、オーストラリアの山奥でオフグリッドな生活を送りながら、オンラインでライフスタイルトレーナーとして活動するYUUKA FITNESSのYuukaさんにお話を伺いました。

Yuukaさんが伝えるのは、身体だけでなく、心、食、住まい、人間関係、そして自然とのつながりまで含めた“ホリスティック”な健康。自分を無理なく整え、自然と共に生きる選択を通じて見えてきた、「Be Free」に生きるということの本当の意味とは?その静かな実践の中にある、地球にも、自分にも優しい生き方のヒントをお届けします。

都会を離れ、山の中へ、Yuukaさんが見つけた“本当の健康”のあり方

オーストラリアの山の中。電気も水も自分たちでまかなうオフグリッドな暮らし。動物と共に過ごし、自然と向き合う日々の中で、Yuukaさんはライフスタイルトレーナーとして活動しています。

オンラインでのセッションを通じて、心と身体の健康を整える方法を伝え、その根底には“ホリスティックヘルス”という考え方があります。

「心を置き去りにしたまま、身体をつくることは出来ないと思ったんです。」

踊り続けた20代の先にあった“崩壊”と“目覚め”

Yuukaさんがこの活動を始めるきっかけとなったのは、かつて社交ダンスのダンサーとして過ごしていた20代の経験です。

ストイックに身体を酷使し、心をすり減らしながら踊り続けた先にあったのは、燃え尽きるような疲弊と虚無感。そして、そんな自分を立て直すために飛び込んだのが、新天地オーストラリアでした。

心を置き去りにしたまま、健康は築けない

がむしゃらに踊り続けたダンサー時代を経て、Yuukaさんがたどり着いたのはオーストラリアの大地でした。新天地での暮らしは、ただ風景が変わっただけではありませんでした。日々の営み、時間の流れ、人々の価値観、そのすべてが、これまでの生き方とはまったく違っていたのです。

この環境のなかで、Yuukaさんは改めて「健康とは何か?」を深く考え始めます。そこで気づいたのは、身体だけを整えても、心が置き去りになっていれば本当の健康とは言えないということ。

「それまでは、外側から体がどう見えるか?ばかりに目が向いていました。でも、“自分は何を感じているのか”という心の声を無視したままでは、根本からは整わない。そんなことを、オーストラリアでの日常が教えてくれました。」

その気づきは、Yuukaさんをホリスティックヘルスという考え方へ導いていきました。食べること、眠ること、住まいの環境、人との関係性、そして自分との向き合い方。心身だけでなく、生きるすべての要素をバランスよく整えていく、それが本当の「健康」の土台になる。

「運動はもちろん大切。でも、健康づくりを“身体だけの話”で終わらせてはいけないんです。」

この想いを伝えるために、Yuukaさんは自身の活動に「ライフスタイルトレーナー」という肩書きを名乗るようになります。身体だけではなく、暮らし全体をサポートする存在でありたい、その意志が、活動の軸となっています。

「整える」ことは、自分を取り戻すこと。

Yuukaさんの考える“健康”とは、単に身体のコンディションを整えることではありません。運動や食事だけではなく、「どんな環境で、どんな気持ちで生きているか」という、もっと根源的な“暮らし”そのものに意識を向けること、そこに本当の意味での「整う」があるのだといいます。

「身体をつくる前に、まずは“心”を整えることが必要だと感じたんです。」たとえば、どんなものを食べ、どんな空間で眠り、誰とどんな時間を過ごしているのか。そして、自分とどう向き合っているのか?Yuukaさんは、そうした日々の選択や営みが、静かに心と身体をかたちづくっていことを、自身の暮らしのなかでひとつずつ実感してきました。

「単に見た目を鍛えるだけでは、本当のWellbeing (ウェルビーイング)には辿り着けない。むしろ、心を置き去りにしたままでは、どれだけ体を整えてもどこかがアンバランスなままなんです。」だからこそYuukaさんは、「フィットネス」という枠を越えて、“暮らしごと整える”というアプローチを選びました。

それは、身体だけでなく、自分の在り方そのものと向き合うこと。心の声を聞き、自然のリズムに耳を澄ませ、日々の中で小さな「気づき」と「選び直し」を重ねていくこと。「整える」というのは、決してストイックになることではなく、忘れていた“本来の自分”に、少しずつ戻っていくような感覚かもしれません。

そう語るYuukaさんの暮らしには、表面的な正しさではなく、内側から整えていく“静かな健康”へ
の信頼が、そっと息づいています。

山の中で泣いた日々便利さを手放して得たもの

現在Yuukaさんが暮らすのは、オーストラリアの山奥。電気も水道もガスもない、完全なオフグリッドの暮らし。都会育ちの彼女にとっては、想像をはるかに超える挑戦でした。

「正直、何度も泣きました。本当に苦しくて、くじけそうになったこともたくさんあって…。でも不思議と、その不便さの中にしかない“豊かさ”のようなものに、少しずつ心が気づいていったんです。」

手に入らないものに焦るのではなく、目の前にある自然の流れに寄り添い、そこから得られるものに感謝を抱く。Yuukaさんがこの暮らしで学んだのは、“足るを知る”という言葉の本質でした。

これまで当たり前だった便利さや物質的な豊かさ。それらをひとつずつ手放していくことで、初めて見えてきたものがありました。それは「自然からの恩恵に心から感謝できる、自分自身のあり方」だったのです。

“クライアントの変化”が、何よりのよろこび

Yuukaさんの活動における何よりの原動力は、関わる人たちが心や身体に変化を感じ、それを自分の言葉で伝えてくれる瞬間にあります。

「クライアントさんや、コミュニティのメンバーさんが“心が軽くなった”“身体が整ってきた”と感じてくれること、その変化をそっと教えてくれることが、私にとって本当に嬉しいんです。」

Yuukaさんにとって、それは単なる指導の成果ではありません。一人ひとりの人生が、少しずつでもより良い方向に進んでいくこと。その道のりにそっと寄り添えることこそ、彼女がこの活動を続ける理由です。

「私は“トレーナー”という肩書きを使っているけれど、本当は、健康や生き方の“伴走者”でありたいんです。人生を整えるお手伝いができること、それが私にとって何よりのやりがいです。」

Yuukaさんが伝えているのは、単なる運動指導ではありません。心と身体、そして暮らしを整え、“本来の自分”に戻っていくプロセスそのものなのです。

暮らしが波動になる。与えるのではなく、静かに“伝わっていく”もの

Yuukaさんが暮らすオーストラリアの山の中には、隣家も見えないほどの静寂と自然があります。その環境の中で日々を積み重ねていくことが、彼女にとっては“人としてのあり方”を磨く練習のようでもあるのだといいます。

「この暮らしそのものが、良いエネルギーや波動をつくってくれているように感じます。自分を整えるというより、人間としての本質に立ち返っていくような時間です。」

誰かに何かを“与える”という意識はなく、むしろそこには自然体で在り続けることへのこだわりがあります。だからこそ、そのあり方に共鳴し、「こんな生き方もあるんだ」と心を動かされる人が少しずつ増えているのです。

「inspirationを“与える”なんて言うと、ちょっとおこがましい気もしてしまいますが(笑)。でももし、この暮らし方が誰かの心に静かに届いて、何かのきっかけになってくれたなら…それは本当に嬉しいことです。」

彼女が伝えているのは、“こうすべき”という押しつけではありません。ただ、自分に正直に、生き方を選び続ける。その在り方そのものが、見えない形で誰かに“伝わっていく”のです。

「頑張らなくていい」から始める、心と暮らしのセルフケア

“健康でいたい”“環境にやさしく暮らしたい”、そう思っていても、「何から始めればいいのかわからない」「ちゃんとやらなきゃ」と、つい気負ってしまう人も多いはずです。

Yuukaさんのもとにも、そんな声がよく届くといいます。だからこそ彼女は、ライフスタイルトレーナーとして、こんなふうに伝えています。

「皆さん、“頑張らなきゃ”“正しくやらなきゃ”って思いすぎてしまうんです。でも本当は、自分の今の暮らしの中で、無理なくできることからで十分なんです。」

Yuukaさん自身、心も身体も限界まで追い込まれた経験から、自分をケアすることの大切さを深く理解しています。

それは“ストイックに努力すること”ではなく、心地よさを基準に整えていくこと

「運動も、エコな暮らしも、“こうでなきゃ”じゃなくて、“これなら私にもできそう”から始めてほしい。大切なのは、“続けられること”なんです。」

例えば、朝に深呼吸をすること。
食べ物の成分表示を見てみること。
「ちょっと今日は歩いてみようかな」と思って外に出てみること。

そうした“小さな選択”こそが、自分自身との信頼を育て、やがて暮らし全体に静かに波紋を広げていきます。

Yuukaさんが伝えたいのは、暮らしの中に、自分を整える余白をつくること。それが、地球にも心にも優しい「Be Free」なライフスタイルへと、自然につながっていくのです。

「健康」は夢を叶えるための土台

Yuukaさんが活動を通じて一貫して伝えているのは、「健康がなければ、人生は本当に始まらない」というシンプルで揺るぎないメッセージです。

「健康の土台がなければ、自分のやりたいことや夢を叶える道は、そもそもスタートできないと思うんです。」

でもその“健康”とは、単に筋肉を鍛えたり、身体を動かしたりするだけの話ではありません。

Yuukaさんの考える健康は、自然と深くつながることから生まれる、生き方そのもの

太陽の光を浴びること。
土に触れて、食べ物を自分の手で育ててみること。
風や水や空気のエネルギーを、身体いっぱいに感じてみること。

「自然の中で生きていると、命をとても身近に感じます。食べることも、動くことも、感謝の延長にあるものなんだって、日々気づかされます。」

Yuukaさんは言います。

私たちは現代の便利な暮らしの中で、本来もっと自由に動けて、もっと元気でいられるはずの身体の機能を、どこかに置き忘れてきてしまったのではないかと。

だから今、身体と心、そして自然とのつながりをもう一度取り戻すこと。それこそが、夢を実現するための“確かな足場”になるとYuukaさんは信じています。

「自分の身体が元気になると、自然と周りに笑顔が伝染していくし、身近な自然環境のことにも意識が向くようになる。つまり、“本当の健康”って、ただ自分のためだけじゃないんです。」

Yuukaさんが実践し、伝えているのは、地球にも自分にもやさしい、本質的な健やかさのあり方。それはまさに、夢を叶えるすべての人にとっての出発点になるものです。

Be Free」でいられるフィットネスを、フェスティバルで届けたい

現在企画が進められている「フリーフロムフェスティバル」は、“フリー(FREE)”という共通言語でつながる、地球にも人にも優しいムーブメントを体感できるイベントです。

Yuukaさんもそのテーマに共鳴し、自身の専門であるフィットネスの視点から、こんな提案をしてくれました。

「現代社会で、心も身体も疲れてしまっている方が本当に多いと感じています。だからこそ、自分らしく“Be Free”でいられるような、心の栄養になるフィットネスやストレッチのクラスを提案できたらと思います。」

Yuukaさんが思い描くのは、ただ汗をかくだけのフィットネスではありません。身体を通して、自分の心にやさしく触れる時間。便利さ(便利フリー)や効率に追われる日常の中で、深く呼吸し、自分の感覚に静かに意識を向けるような、そんなひとときです。

「“こうしなきゃ”ではなく、“これでいい”と思える時間。誰かに合わせるのではなく、自分のリズムで動ける場所があれば、それだけで人はずいぶん楽になれる気がします。」

Yuukaさんは、山での暮らしの中でその感覚を実践的に育んできました。自然と調和し、自分を整えることの心地よさ。それを共有する場として、フェスティバルのような空間はとても可能性に満ちていると感じているのです。

“Be Free”という言葉の本質を、Yuukaさんは、動きではなく「あり方」で表現しようとしています。その静かな熱量が、またひとつ、やさしく未来の景色を描いてくれました。

活動リンク
URL:https://yuukafitness.com/

編集後記

「整える」ことの意味を、もう一度考えてみたくなる。

Yuukaさんの生き方は、何かを声高に主張するわけでもなく、何かを激しく否定するわけでもない。それなのに、気づけば私たちの心の奥深くに、静かに届いてくる力がありました。

都市の喧騒から離れ、自然とともに暮らし、身体と心、そして暮らしのリズムを一から整えていく、それは決して、特別な人にしかできないことではないのだと、Yuukaさんは語ります。

“Be Free”とは、自分を追い込まず、無理に何かを「足す」のではなく、不要なものや、知らぬうちに背負っていた思い込みを、そっと手放していくこと。そうして生まれる「余白」にこそ、本当の意味での健康や幸福が宿るのかもしれません。

便利で効率的な毎日の中で、つい見落としてしまいがちな「自分の声」や「自然のリズム」。Yuukaさんはそれらに耳を澄ますことで、本来の健やかさとつながり直す方法を、自らの暮らしを通じて私たちに教えてくれているようでした。

完璧じゃなくていい。頑張らなくてもいい。朝に深呼吸をする、少し歩いてみる、食べものの成分表示に目を通してみる。そんな小さな“選び直し”が、やがて暮らしの波動となって、心も体もやさしく整えていく。

「健康」は、身体のためだけのものではなく、自分の夢や生き方を支える土台そのもの。そしてそれは、他者や自然、未来へのやさしさにもつながっているのです。

Yuukaさんの姿を通して改めて思います。

整えることは、本来の自分に還ること。

それは、自分の暮らしにとって本当に大切なものを選び取っていく、静かで確かな勇気の積み重ねなのだと。フリーフロムでつながる未来は、派手な変化ではなく、小さな心の声に正直になることから始まります。今日、ほんの少し深く呼吸してみること。その一歩が、あなた自身と、地球へのやさしさになると信じて。